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ソマティック・エクスペリエンシング®️(SE™️)の心理セッションの進め方①

トラウマ解放

ソマティック・エクスペリエンシング®️(SE™️)は、トラウマ解放を行う心理セッションです。

トラウマは大きく分けると、ショックトラウマとリレーショナルトラウマに分けられますが、心理セッションでは同じように解放していきます。

実際の心理セッションでは、クライエントや状況によって異なりますが、私は次のように進めることが多いです。

①カウンセリングルームで落ち着く
②リソースを探す
③扱いたいトラウマを一つ選ぶ
④トラウマを話す前に思い出す
⑤トラウマについて新聞記事の見出し程度に話す
⑥その時の自律神経の様子を見る
⑦未完了の防衛反応を完了させる
⑧修正体験を行う
⑨統合

次に①「カウンセリングルームで落ち着く」を具体的に説明してみましょう。

①カウンセリングルームで落ち着く

私が現在行なっているSE™️心理セッションのやり方なので、他のセラピストとは異なるかもしれません。

まず、カウンセリングルームにクライエントが到着したら、椅子に座ってもらい、少し落ち着く時間をとります。
そして、体が椅子に支えられている感覚や足の裏が床にしっかりついていることを感覚を感じてもらいます。
また、カウンセリングルームをぐるっと見回してもらい、「今、ここ」にいることを感じてもらいます。

カウンセリングルームで落ち着く目的は、トラウマの渦から少しだけ抜け出してもらうためです。
トラウマの渦は引力が強いため、トラウマの出来事はすでに終わっていても、トラウマを受けた時と同じ心身の状態にいます。

トラウマを受けた時の心身の状態とは、自律神経系が高止まりをしているか、あるいは、下げ止まりしてシャットダウンしている状態です。

そのためクライエントの多くは、交感神経系が高活性で、体に力が入っていたり、堰を切ったように話し出したり、感情が溢れ出したりします。

あるいは、抑鬱状態だったり、ぼーっとしていたり、元気がなかったりします。

そのため、まずはカウンセリングルームで少し落ち着くことで、トラウマの渦から少しでも出て過去のトラウマ由来の心理状態から、「今、ここ」の心理状態に戻ってみることをします。

トラウマの解放にはリズムが大切です。
トラウマの渦から出てみる。そして、トラウマの渦から出た時の体の感じを感じてもらう。
トラウマの渦から少し出ることができることが分かると、トラウマの渦に引き込まれずに、トラウマへの再交渉ができるようになります。

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