音がもつ癒しの効用については古くから知られています。19世紀には音楽が呼吸や心拍数、血液の循環・血圧に及ぼす影響を測定され、その生理的効果が科学的に研究され、「癒された、元気になった、よくなった」という感覚だけでなく、生理学的な変化があることが分かってきました。
1967年にスイスの生理・物理学者ハンス・ジェニー博士は「音は一定の形や模様を作る力場を生起する性質がある」というサイマティクス(Cymatics)原理を発表しました。下の動画をご覧ください。
イギリス人医師のマナーズ博士は「健康な体の組織(臓器や器官)は、特定の複合調和音を発している(マナーズ原理)」ことを突き止めました。簡単にいうと、胃からは5つの音が調和した「胃の音」が出ています。同様に、小腸からは「小腸」の音が出ています。マナーズ博士が発見したこれらの音は、サイマティクス・サウンドを呼ばれます。体は、まるで各組織から奏でられる音でシンフォニーを発するオーケストラのようです。
サイマティクス・サウンドを体の組織に「聞かせ」、共鳴共振させることで、各組織が持つ本来の振動を取り戻すきっかけを与えることになります。各組織がこのような健康基準の振動音を「聞く」ことで、自発的に体自身が本来持つ振動を取り戻し、細胞が活性化され健康な状態に導かれます。
マナーズ原理の発表以後、それ以前から研究されていた健康な人体の音を統合し、それらを総合的に応用しようとした研究者が多く出てきました。
サイマティクス・サウンドセラピーを日本に紹介した松下幸訓氏もその一人です。イギリスで働いていた松下氏は、子供が股関節変形症になり、治療は不可能なので石膏で固めて手術を繰り返すしかないと医師から言われていました。
マナーズ博士を訪ねた松下氏は、博士から「Cure(治る)」と言われ耳を疑ったそうです。他の医師からはCare(苦痛を取り除いたり、少しでも楽になるように工夫する)しかできないと言われていたからです。
半信半疑のまま、週1回10分程度のサイマティクス・セラピーを受けると3ヶ月で完治してしまったのです。その後松下氏は、マナーズ博士のもとでサイマティクス・セラピーを学び、共同研究者になりました。
マナーズ博士の逝去後に、音響光学技術が進歩し、マナーズ博士が夢見ていた理想的な施術が可能になってきました。松下氏は、マナーズ原理をベースに様々な研究を重ね、現代人に合い、体がもつ能力を最高に発揮できるようになる新しい複合調和音を割り出しました。それがイーマ・サウンド®️です。イーマとは、Emaと表記し、Evolutional cyMatics sound(進化したサイマティクス・サウンド)という意味です。
イーマ・サウンド®️では、体から抽出した音の他、植物や宝石から採取した音、心理に作用する音など、その用途と可能性に広がりと深まりが加わりました。
弱った心身にイーマ・サウンド®️を「聞かせ」「共振共鳴」させ、心身が持つ本来の振動に調律します。その結果、細胞や組織が自発的に本来の振動を取り戻し、活性化され、健康な状態へと導かれます。それは、オーケストラが演奏前に各楽器を調律することで素晴らしいハーモニーが生まれるのと似ています。
イーマ・サウンドセラピーは病気を治すことを目的としていません。問題(病)に直接アプローチしません。河合隼雄によると心理療法のモデルは4種類あります。イーマ・サウンドセラピーは心理療法ではありませんが、このモデルで説明します。
河合隼雄は次のように書いています。(引用「心理療法序説 岩波文庫」)
私はイーマ・サウンドセラピーは自然モデルだと思います。病気を治そうとはしません。生まれてから現在までの生活で無理をして歪んでしまった心身にイーマ・サウンド®️を流すだけです。
心身が「道(タオ)」の状態になると、自然に(then naturally)新しい何かが生まれます。
医学モデル、教育モデル、成熟モデルのように、導く人と導かれる人がいるわけではありません。
セラピストがクライアントの病気を治そうとしたり、問題を解決しようとはしません。
イーマ・サウンドプラクティショナーの私がいて、セラピーを受けるあなたがいます。
そして、イーマ・サウンド®︎という特殊な音を流します。
イーマ・サウンド®️の音は、あなたの体の細胞を健康にするスイッチを入れます。
そのことであなたの体の細胞に新しい変化が生じます。
しかし、その新しい変化の芽を育てるのはあなた次第です。
セラピー後の心身の小さな変化に気づいていることが大切です。
セラピー後にお渡しする岩塩とイーマ・サウンド®︎の波動水で整えることが大切です。
どのように変化の芽を育てるかというと、例えば、イーマ・サウンド®︎には胃の音があります。
その音をかけることで胃を元気にするスイッチを入れます。胃が健康になる準備ができます。
胃にやさしい食事をして、調子の変化に気づいていてください。
そのときに暴飲暴食を続けるとどうでしょう。せっかくの変化が無駄になります。
セラピストに治すことを期待して、自分は心身の調子を整えることをしない人にはイーマ・サウンドセラピーは適していません。
私とあなたは対等な関係です。
共に、新しく生まれてくるものを大切に育てていきましょう。