病気治しではない

心身の病気を抱えるたくさんの人がイーマ・サウンドセッションを受けていますが、最初にお伝えすることは「イーマ・サウンドは病気治しではない」ということです。西洋医学でも東洋医学でもありません。心理療法やアロマテラピーなどの代替療法でもありません。イーマ・サウンドは問題(病)に直接アプローチしません。

 

深層心理学者の河合隼雄が次のように書いています。(引用「心理療法序説 岩波文庫」)

 

これはユングが中国研究者のリヒャルト・ヴィルヘルムより聞いた話として伝えているものである。ヴィルヘルムが中国のある地方に居たときに干魃が起こった。数ヶ月雨が降らず、祈りなどいろいろしたが無駄だった。最後に「雨降らし男」が呼ばれた。彼はそこいらに小屋をつくってくれと言い、そこに籠った。四日目に雪の嵐が生じた。村中大喜びだったが、ヴィルヘルムはその男に会って、どうしてこうなったのかを訊いた。彼は「自分の責任ではない」と言った。しかし、三日間の間何をしていたのかと問うと、「ここでは天から与えられた秩序によって人々が生きていない。従って、すべての国が「道(タオ)」の状態にはない。自分はここにやってきたので、自分も自然の秩序に反する状態になった。そこで三日間籠って、自分が「道」の状態になるのを待った。すると自然に雨が降ってきた」というのが彼の説明であった。

 

ここで注目すべきことは、彼は因果的に説明せず、自分に責任はないと明言した上で、自分が「道」の状態になった、すると自然に(then naturally)雨が降ったという表現をしているのである。ここで、中国人がヴィルヘルムに言うときにどのような用語を用いたかは知る由もないが、彼が「道」のことを語る点から見て、老子『道徳経』に用いられる「自然」の話を用いたものと推察される。

 

私はカウンセラーなのでユング心理学をよく知っています。私はイーマ・サウンドは「雨降らし男」と同じだと思っています。雨を降らそうとはしません。つまり、病気を治そうとはしません。ただ、生まれてから現在までの生活で無理をして歪んでしまった心身のエネルギーにイーマサウンドの音を流すだけです。心身が「道」の状態になると、自然に(then naturally)・・・。それは、試してみなければわかりません。